florineのブログ

読んだり観たり遊んだりした感想

2018年1月の読書メーター

2018年1月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2211
ナイス数:178

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編感想
図書館本。かなり待たされた。相変わらず不思議な話だが、『海辺のカフカ』のような心地よい不思議さではない。今回はフォースの暗黒面が描かれているようだ。いつものように俗っぽい内容もしっかり盛り込まれていて退屈はしないが、グイグイ引き込まれてやめられない止まらないというほどでもあらない。ラストの章で急展開、早くメタファーに還りたい。
読了日:01月06日

著者:村上 春樹


騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編感想
図書館本。2冊セットで貸出されたのは有難いが、合わせて1056ページを2週間で読み切れるのか。と心配していたら第2部は2日で読んでしまい、計1週間かからなかった。それだけ面白かったという事であるよ。タイトルの通り少々物騒な内容もあるが、不思議な伏線を次々と回収して収束していく過程には引き込まれる。とりあえず「この件はどうなっているんだ!」という未解決の不快感も感じずに、日本版「行きて帰りし物語」大団円。まりえの胸に関してはしつこ過ぎると思った。
読了日:01月08日

著者:村上 春樹


ブルーピリオド(1) (アフタヌーンKC)ブルーピリオド(1) (アフタヌーンKC)感想
家族本。DQNが絵を描く悦びに目覚めてみた。と帯にあったが、金髪・飲酒・喫煙以外はよく勉強する真面目な子だったよ。私の知り合いにも芸大落ちて東大行ったヤツいるけど、ホント難しいみたい。芸術は才能だけじゃないのはワカルけど、努力だけじゃどうにもならない事もあるんじゃないかな。認めたくないものだな、若さゆえの努力不足を。とにかく絵の描き方が丁寧に説明されていてよかった。てか何故0ページになってるの?
読了日:01月09日

著者:山口 つばさ


レプリカたちの夜レプリカたちの夜感想
第2回新潮ミステリー大賞受賞作。「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました。」と伊坂幸太郎氏が帯で言っていたので購入。が、半分ほど読んで中断、約2年の歳月を経てようやく読了。まあ私にも色々あったんです。自分がコピーではないとどうして言える?この記憶だって後から植え付けられたものかもしれないのに。というような自己の曖昧さを圧倒的なレプリカたちによって描く異色作。だと思う。我思う、故に我あり。芥川賞の方が合ってたんじゃないですかね。
読了日:01月11日

著者:一條 次郎


十年後、街のどこかで偶然に (花とゆめCOMICS)十年後、街のどこかで偶然に (花とゆめCOMICS)感想
文房具マンガとして紹介されていたので読んでみた。ヒロインの職業がペンのデザイナーというだけでさほど文房具の薀蓄は出てこず「きまじめ姫と文房具王子」のようなバリバリの文房具マンガではなかった。幼馴染み男子との十年後の出会いがテーマかな。大人向けの話を書いてます!という気合は十分感じるけど、実はカレカノだって舞台が高校なだけで凄く大人っぽい話だったと思う。生活や感情の現実的な部分がより詳細に描かれていてよかった。
読了日:01月19日

著者:津田雅美


きまじめ姫と文房具王子 第1集 (ビッグコミックス)きまじめ姫と文房具王子 第1集 (ビッグコミックス)感想
これは新しい!というか、何故今までなかったかと思う文房具マンガ。そういえば最近若者の万年筆マニア増えたなー、とTwitterでも感じていたが、意外と支持層多いのかもしれない。ペリカンの天冠ロゴの話や、ライフのノートが意外と新しい事、ポスト・イットが失敗から生まれた話等々、文具好きにはたまらない。続編楽しみにしております。フールスキャップ紙の話も書いてくれるといいなー。
読了日:01月19日

著者:藤原 嗚呼子


蜜蜂と遠雷蜜蜂と遠雷感想
2017年本屋大賞受賞作。電子書籍で少しずつ読んだ。『騎士団長殺し』の時と同じく、出てくる音楽を出来るだけ聴きながら読んだので、コンサートの雰囲気もより一層楽しめた。風間塵が演奏している時のイメージ描写や、マサルが演奏中にあれこれ考える内容等、音楽を文学的に表現する新境地を見た思いがする。ミステリー作家として認識していた著者の新たな可能性を感じた。コンサートの行方も気になり最後まで興味を持って読むことが出来、さすが本屋大賞と納得したら直木賞も受賞していた。
読了日:01月20日

著者:恩田 陸

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