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florineのブログ

読んだり観たり遊んだりした感想

2015年5月の読書メーター

2015年5月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3910ページ
ナイス数:184ナイス

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)感想
再読。頭の手術を受けたチャーリイ・ゴードンが知的障害者から天才に変貌し、また元に戻っていく物語。最初に読んだ時の感想を書いたノートはどこかに埋もれてしまった。天才時のチャーリイがストラウス博士の知識の偏りに気付き、それでは統合的な判断が出来ないと考えた場面。そう、全ての学問は収束する。高校の友人が物理のテスト問題を物理の公式ではなく数学の正弦定理で解いた時、いたく感動した。私は天才ではなかったが、この話を読む度に学問せねばと思う。この先老化で知識を失っていくのは怖いが、前向きに取り組んでいきたい。
読了日:5月4日

著者:ダニエルキイス


物語のおわり物語のおわり感想
面白かった!田舎のパン屋の娘とハムさんとの物語が、北海道旅行をする人々に次々と手渡され、それぞれ結末を考えていく。手渡す人々のつながりも絶妙だし、立場による考え方の違いも実に興味深かった。巡り巡って物語が最後に手渡される人物にもビックリだ。私が言うのもおこがましいが、著者は一段進化を遂げたのではなかろうか。あと「ワインディング・ロード」の清水剛生の傲慢ぶりが痛快なほど凄まじく、嫌な奴を描かせたら右に出る者はいないんじゃないかと改めて思った。
読了日:5月4日

著者:湊かなえ


悲しみの時計少女悲しみの時計少女感想
不思議の国のアリス』を思わせるようなノンセンス・ホラー。森の鳩時計少女、山奥の砂時計夫婦、ヨモリ時計店の監禁時計、どれもまあまあかな、と思っていたら、ラストで急転直下の時計館殺人事件に変貌して満足度急上昇。この話が谷山浩子さんの一番人気なのも頷けました。それにしても何故人間は怪しいダークサイドに魅かれてしまうのでしょうか。「私も人の亡くなるお話は苦手なんです」なーんて口が裂けても言えませんわ。
読了日:5月5日

著者:谷山浩子


豆の上で眠る豆の上で眠る感想
本ものって何ですか、というテーマより、出来の良い姉のせいで親に愛されない妹の想いが切々と胸に迫った。万佑子と結衣子の姉妹だけではなく、一世代前の春花と冬実についても。だから奈美子と弘恵が助け合う姉妹だったのには違和感を感じる。弘恵の悪意が動機なら満足したかも。春花の母親はいい人だったみたいだけどね。結衣子だけが最後まで真実を教えてもらえなかったのは、単に親に愛されていなかっただけだと考える程には私は屈折している。もしかしたら著者にも経験があるのでは、と今頃になってふと思った。
読了日:5月12日

著者:湊かなえ


ブルボンの封印〈上〉 (新潮文庫)ブルボンの封印〈上〉 (新潮文庫)感想
小学校時の社会の先生を嫌うあまり、社会科そのものを食わず嫌いになり早やン十年。それでもなんとか世界史で大学受験できたのは、ひとえにベルばらのおかげであるよ。アントワネットの夫はルイ16世、この話はその祖父である太陽王ルイ14世にまつわる物語。合ってる? 王侯貴族も百合の紋章も好物だけど、出生の秘密や錬金術、媚薬・毒薬は更なり。悪臭を放つ白髪まじりのエギディオに純潔を捧げてまで毒の作り方を知ろうとするマノンの執念が凄まじい。その原動力がアムールとは信じられませんが。
読了日:5月14日

著者:藤本ひとみ


ブルボンの封印〈下〉 (新潮文庫)ブルボンの封印〈下〉 (新潮文庫)感想
恋敵を亡き者とし、自分以外の女を想う恋人の記憶を消す。そんな事が出来たらそれこそ薔薇十字団の錬金術師ですな。上手いこと命に別状なく記憶だけ消したとして、自分の事も忘れられちゃっていいの?都合のいい記憶だけ植え付けた相手と暮らして幸せになれるのかマノンよ。かくして絵に描いたように計画は失敗し、記憶を失くしたさるお方は鉄仮面となるのであった。さてパトリックコックスの百合のペンダント着けて逢引にでも行くか。
読了日:5月14日

著者:藤本ひとみ


首折り男のための協奏曲首折り男のための協奏曲感想
面白かった!いくつかの雑誌のために書いた短編をまとめたらしいが、巻末の解説にもあるように緩やかな繋がりの不思議な本になっていた。時空のねじれは元々好物だし、ラストの「合コンの話」で首折り男が例のピアノを聴き口元を綻ばせるシーンに戦慄。何と鮮やかなまとめ方であろうか。フィルムを巻き戻すような「月曜日から逃げろ」もお気に入り。余談だが、高校の時に周期表の覚え方を「水兵離別バックの舟」と教えた化学の教師にはいたく失望した。
読了日:5月15日

著者:伊坂幸太郎


NのためにNのために感想
ドラマを見てから原作を読んだ珍しいパターン。予想してはいたが原作の方が面白かったし、想いを馳せる余韻もあった。ドラマは料亭「さざなみ」の放火犯人を追う警官と言葉を話せなくなったその妻に焦点を当てたり、少々的外れの感あり。綺麗な顔で見るからに王子様の西崎も、ドラマではイメージが全然違った。とはいえ原作を読む気にさせてくれた事には感謝している。誕生石のサファイアがついたペンダントについてはちょっと考えたが、母親が9月生まれだったということか。一読で全て理解したつもりが眠い頭では存外心許ない。
読了日:5月18日

著者:湊かなえ


ラプラスの魔女ラプラスの魔女感想
東野圭吾作家生活30周年記念作品。面白くて久々の一気読み。ボディガードの武尾、地球化学科教授の青江、刑事の中岡らの異なる視点から事件の全容が徐々に明かされていく過程に、頁をめくる手が止まらなかった。いつにも増して満足度が高いのは、犯人の予測は勿論、動機や被害者の繋がり等をきちんと当てられるようにヒントが巧みに散りばめられていたからだろう。その辺の匙加減が相変わらず神業だと思った。東野圭吾も遂に超能力の話を書くようになったかと最初思ったが、なんとか理屈で説明してもらえてホッとした。
読了日:5月21日

著者:東野圭吾


ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)感想
テーマは重い筈なのに、語り口が軽くてあっという間に読み終わってしまった。そういう面で森絵都の『カラフル』を思い出す。先が読めてしまうという点も似ていて、ちょっとというか、かなり物足りなさを感じるかな。次回作に期待。あと資格なしで病院勤務は無理だと思うけどどうなんだろ。
読了日:5月22日

著者:北川恵海


キャプテンサンダーボルトキャプテンサンダーボルト感想
面白かった!銀髪の怪人、五色沼の水、村上病、戦隊ヒーロー、B29、細菌兵器、カタストロフィ。映画を観ているように場面が次々と展開して飽きさせず、予想通り見事に収束して大団円。借金をどう解決するのか心配だったけど、そうきたか。ガキの頃に一生懸命練習したり夢中になったりした事は無駄じゃなかったね。映画化されて、ボンネットに火の鳥が描かれたファイヤーバード・トランザムを見る日を楽しみにしています。
読了日:5月31日

著者:阿部和重,伊坂幸太郎

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