florineのブログ

読んだり観たり遊んだりした感想

2015年4月の読書メーター

2015年4月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3445ページ
ナイス数:84ナイス

いま見てはいけない (デュ・モーリア傑作集) (創元推理文庫)いま見てはいけない (デュ・モーリア傑作集) (創元推理文庫)感想
レベッカ』が大好きなので短編集も読んでみた。日常の生活や人間関係における心の機微や、ありきたりなようで意外な人間模様を、鮮やかにまたシニカルに描き出す傑作揃いだった。「十字架への道」で前歯が折れてしまった夫人をいたわる大佐が印象的。日々の生活をこうもドラマチックに描かれると、私の人生もそう捨てたものではないような気がしてくるから不思議だ。
読了日:4月7日

著者:ダフネ・デュ・モーリア


ララピポ (幻冬舎文庫)ララピポ (幻冬舎文庫)感想
会社に置いてあった本。これは昔読んだなと思ったものの、忘れてるわ面白いわで最後まで読んでしまった。調べたら2009年11月19日読了。この頃は感想を書いていなかった。下流文学の白眉という謳い文句さながらに、情けない生活が更にどんどこ酷い事になっていく様子が滑稽に描かれ、身につまされるやら可笑しいやら。欲張らない小百合は幸せになれそうだ。
読了日:4月8日

著者:奥田英朗


ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス)感想
可笑しすぎる。うっかり「かき揚げ」の項を電車内で読んでしまい、笑いが押さえきれず怪しい人になってしまった。
読了日:4月8日

著者:九井諒子

 


みんなバーに帰るみんなバーに帰る感想

「泥酔文学の金字塔」という謳い文句に惹かれ読んでみた。語り手が主人公を「君」という二人称で呼び、現在形で実況する文体に最初違和感があったが、Ⅱに入る頃には慣れていた。常連達の生態が酷い。主人公はそこそこ大きなバーの補助スタッフだが、仕事中に酒も薬もやっているのにカー通勤だ。吐く、盗む、倉庫で淫行、もうどうしようもない。それでもなんとなく面白いのは、「石を入れたストッキングのように垂れ下がった胸」みたいな比喩が秀逸だったからかもしれない。
読了日:4月15日

著者:パトリック・デウィット


ボクを包む月の光 -ぼく地球(タマ)次世代編- 15 (花とゆめCOMICS)ボクを包む月の光 -ぼく地球(タマ)次世代編- 15 (花とゆめCOMICS)感想
昔好きだった作品の続編を読むことに疑問を感じ始めていたけれど、紫苑とラズロ・キャーとの出会い、木蓮とモードの出会いには流石に泣けた。ラストは木蓮のお父さんまで出てきて大団円、と思いきや、新シリーズスタートだそうで。もういいかな、と思いつつ、やはり気になるのであった。
読了日:4月19日

著者:日渡早紀


体育館の殺人 (創元推理文庫)体育館の殺人 (創元推理文庫)感想
論理的に犯人を追い詰めていく過程が面白かった。エラリークイーンに倣って解決編の前に読者への挑戦をするのも興味をそそる。が、傘を2本以上持った生徒の確認は偽装のために持ち込むなら片方折畳み傘にするだろうし無意味。犯人の動機も準備も甘い。証拠のDVDは回収したら割るだろう。いくら何でも警察間抜け過ぎ。偶然性に頼るつまらんトリックに何を大袈裟な、と思っていたら、裏染にパフォーマンスだと言い訳させていて狡い。著者がこの先トリック重視の本格ミステリーに進むか、若者向けラノベ要素に傾いていくのか楽しみだ。
読了日:4月24日

著者:青崎有吾


心理試験 (江戸川乱歩文庫)心理試験 (江戸川乱歩文庫)感想
昔読んだタイトルを見て再読。金持ちの老婆が殺される、日本版『罪と罰』。どういう心理試験をされるか蕗屋が熟知していて、更にそれをとことん練習するという設定に無理があるような気がするけど、明智先生にしてやられるお約束だから仕方ない。この方が小五郎のおっちゃんのモデルというか元ネタなんですね。
読了日:4月26日

著者:江戸川乱歩


夢にも思わない (角川文庫)夢にも思わない (角川文庫)感想
中学生の男女が巻き込まれた殺人事件の顛末と、淡い恋心。若いって素敵&残酷。
読了日:4月26日

著者:宮部みゆき

 


タイムスリップ明治維新 (講談社文庫)タイムスリップ明治維新 (講談社文庫)感想
おかげさまで明治維新がよく分かるようになりました。嘘です。やっぱり『竜馬がゆく』を読まなきゃいかんぜよ。
読了日:4月26日

著者:鯨統一郎

 


胃袋を買いに。 (文春文庫)胃袋を買いに。 (文春文庫)感想
シーナ・ワールド炸裂。「猫舐祭」はかなりSF度高めだけど、暗黒面に引きずり込まれそう。表題作は『手袋を買いに』のパロディーですよね。
読了日:4月27日

著者:椎名誠

 


恐怖同盟 (新潮文庫)恐怖同盟 (新潮文庫)感想
「老」が怖かった。自分もいつか…と考えてしまう。くわばらくわばら。
読了日:4月30日

著者:阿刀田高



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