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florineのブログ

読んだり観たり遊んだりした感想

2015年1月の読書メーター

2015年1月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1614ページ
ナイス数:200ナイス

硝子の葦 (新潮文庫)硝子の葦 (新潮文庫)感想
桜木紫乃さん4冊目。相変わらず内面の豊かさに圧倒される。まだまだ書きたい事は尽きないようだ。実家がラブホテルという著者が、どういう経験をしてきたのか大変興味深い。小説内の節子やまゆみのように、家庭環境に恵まれない子は幼少の頃から大人になってしまう。大切に育てられた人には想像もつかないような傷心と、したたかに生きる強さの表現が見事。ミステリーとしても面白かった。解説に、この小説で削る事を覚えたと著者が言っていたとあったが、本当に無駄がなくて集中出来た。小説はすべからくこうであって欲しい。
読了日:1月1日 著者:桜木紫乃


憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI感想
脱法ハーブ事件が世間を騒がせている真っ最中に読みたかったが、『キング誕生』を先に読んでしまい、順序が逆になってしまった。まあ大人の事情ってやつだ。このシリーズは地元池袋の街並描写と、タイムリーな話題とがいつも楽しみ。今回は脱法ハーブとノマドが新鮮。「美月」と書いて「ルナ」と読ませるキラキラネームには笑った。石田衣良先生やるなぁ。池袋の街で起こる様々な社会的な問題を、キング率いるGボーイズが魔法のように解決するおとぎ話も、マコトが語ると真しやかに感じてしまうから不思議だ。なあ、あんたもそう思うだろ?
読了日:1月8日 著者:石田衣良


海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)感想
叡智の結晶、石油化学。その発展の陰に出光佐三あり。本書を読むまで知らなかった。新田船長率いる日章丸がアバダンに到着したシーンにはうるっときた。命をかけて石油を持ち帰った日章丸乗組員、交渉に当たった武知・正明、旅券を取った宇佐美、保険を付けた東京海上の和田、外貨を割り当てた通産省の蔵八・間淵、皆日本のサムライであった。苦労して石油会社を国営化したイランのモザデク政権の崩壊は残念。国岡鐡造が87歳でやっと人並の視力(眼鏡をかけて0.4)を得たのも心に残る。出光美術館へも是非行ってみたい。
読了日:1月16日 著者:百田尚樹


アイネクライネナハトムジークアイネクライネナハトムジーク感想
6話からなる短編集。と思いきや、登場人物達が絶妙に絡み合っていた。時系列も前後するので、おやこんなところにあの人がと気付く瞬間が楽しい。最近そういう構成を多く見かける気がするが、自分が好きなだけかもしれない。著者あとがきにもあるように、伊坂さんにしては珍しく泥棒や強盗、殺し屋や超能力、奇抜な設定が出て来ない作品で、最後のナハトムジークで綺麗にまとまり心がほっこりした。本屋大賞にノミネートされているそうで期待している。斉藤さんは斉藤和義じゃないの?なんて言っていたら冗談ではなくてビックリ。
読了日:1月21日 著者:伊坂幸太郎


ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)感想
太宰編その2。好きです、太宰。『人間失格』のそら豆も絶品だけど、『斜陽』のデカダンぶりが一番好み。冒頭で没落貴族の母親がスウプをひらりと食す姿に魅せられ、以来優雅に食すよう心がけている。なんてことはどうでもよく、栞子さんと五浦君が付き合い始めたあれこれが面白かった。太宰の稀覯本を探すうちに、栞子さんの祖父と五浦君の祖母との接点や、篠川智恵子の父親が誰なのか等が明かされ、いよいよ佳境に入った感あり。あと1、2冊でシリーズ終了とのこと、どうまとめるのか楽しみです。
読了日:1月28日 著者:三上延

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