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florineのブログ

読んだり観たり遊んだりした感想

2014年8月の読書メーター

2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2535ページ
ナイス数:67ナイス

未来のイヴ (創元ライブラリ)未来のイヴ (創元ライブラリ)感想
正漢字・歴史的仮名遣い。「」を使わず余白も殆どなし。読むのにかなり時間を要した。まずイギリスの青年貴族エワルドの恋人ミス・アリシヤの外見が如何に完璧で、内面が如何に低俗であるかが100頁以上語られる。その後は人造人間ハダリーが如何にして人間と同じように動くかの説明が約300頁。平衡を保つのに水銀を使ったり、運動圓管のざらざらした表面に刻みつけたり、流石19世紀と思わせる古めかしさがあった。理想の女性像にも異議のあるところだが、ブルジョワに対する風刺だったのかもしれない。「私は人間を辞職する」がよかった。
読了日:8月5日 著者:ヴィリエ・ド・リラダン


ボックス!(上) (講談社文庫)ボックス!(上) (講談社文庫)感想
鏑矢の登場シーンがとてつもなく格好良い。電車内で迷惑行為を繰り広げる中学生6人。注意した24歳の女性をオバハン呼ばわりし乱暴しようとしたところに、風のように現れ次々と倒していく。仕返しを恐れて見て見ぬ振りをするのが常識となりつつある今、パンチという飛び道具を持つことの意味を心に訴えかける冒頭だ。努力しない天才・鏑矢と、非力な努力家・木樽。アマチュアボクシングの知識は全くなかったが、飽きさせない展開にグイグイ引き込まれた。男性の闘争心には共感するが、作者が復讐を是とするか非とするか、今後が興味深い。
読了日:8月8日 著者:百田尚樹


AWAY-アウェイ- 1 (フラワーコミックス)AWAY-アウェイ- 1 (フラワーコミックス)感想
小松左京著『お召し』を原案に描いたというSF。原案では突然大人が消えて12歳以下の子供だけの世界になってしまうらしいが、AWAYでは年齢の設定が変わり18歳未満の世界となる。赤ん坊の世話や食料や電気やゴミや病気や犯罪や火事や、問題は山積み。18歳になって戻っていく大人の世界でも、何故ウチの子は戻らないのかと帰還した人を攻撃する親達や、ただの誘拐や洗脳だと言い張る政治家なんかがいてこれまた大変。人間の弱さ、恐ろしさがリアルに伝わってくるなか、大介と一紀のロマンスもあり、今後の展開が楽しみだ。
読了日:8月9日 著者:萩尾望都


グーグーだって猫である (6) (角川文庫)グーグーだって猫である (6) (角川文庫)感想
ついに完結。私も子供の頃に飼っていた猫との別れを思い出した。グーグーが最後に肉球で握り返してくるシーンに涙。映画は見ていないけれど、今秋WOWOWでドラマ化されるそうなので、こちらは見ようと思う。
読了日:8月9日 著者:大島弓子


ボックス!(下) (講談社文庫)ボックス!(下) (講談社文庫)感想
電車内で喫煙していた奴らを木樽がたしなめるシーンにグッときた。強くなったね。努力出来る人が天才なのだというくだりで、「また選手がよくついていきますよ。その素直さも才能でしょうな」という『エースをねらえ!』の台詞を思い出した。鏑矢は本当に風のように通り過ぎて行ったんですね。10年後に高津先生が三島先生になっていたけど、三島って上巻にいたっけ? ボックスとサイエンスの意味は勉強になった。鏑矢が「探偵!ナイトスクープ」の主題歌を口ずさんでいたシーンには爆笑しました。百田先生やるなぁ。
読了日:8月15日 著者:百田尚樹


非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉 (文春文庫)非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉 (文春文庫)感想
このシリーズも久しぶり。脱法ドラッグを扱ったタイムリーな最新作を読みたかったが、やはりマコトの過去をきちんと知らなければ理解出来ない部分もあるかと思い、順番に読むことにした。この巻は単行本の発行が2008年7月、マコトはガラケーを使い、写メという単語が頻出。懐かしい。マコトが赤ん坊の頃施設に預けられた事実も明かされる。表題の派遣業者の話は今なお続く社会問題だ。4話とも嘘のようにすんなり解決するが、マコトのカッコつけた一人語りがお伽話を信じさせてくれる。いつにも増して知っている地名が沢山出てきて嬉しかった。
読了日:8月21日 著者:石田衣良


ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉 (文春文庫)ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉 (文春文庫)感想
2009年12月1日に単行本で読んでいたが、文庫版も結局最後まで読んでしまった。単行本は2009年8月に発行されている。「キャッチャー・オン・ザ・目白通り」でタカシが抜いた携帯がプラダの高級品。そういえばPRADA phoneなんてあったっけ。さて今回は、前巻の非正規労働者の更に下の集団、外国人労働者について。時給270円で3K仕事を1日12時間は流石に想像出来ない。相変わらずマコトのお母さんが太っ腹だったけど、ちょっと神格化されすぎな気がしてきた。
読了日:8月22日 著者:石田衣良


我が家の問題我が家の問題感想
どんな家にも何かしらあるような問題を鮮やかに綴った小品6編。百田尚樹の『幸福な生活』と決定的に違うのは、6編とも概ねいい話だという事だ。「夫とUFO」の奥さんはちと出来すぎ君ではないかね?「里帰り」だって、世の中いい親戚ばかりとは限らないでしょう。日々の生活の中に小さな幸せを見出せる人は確かに尊いのかもしれないけど、天邪鬼の私はどうにもスッキリしない。が、ラストの「妻とマラソン」にはホロリとしてしまった。著者の経験談ではないのかと訝りつつ。
読了日:8月29日 著者:奥田英朗

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