florineのブログ

読んだり観たり遊んだりした感想

2013年11月の読書メーター

2013年11月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1981ページ
ナイス数:126ナイス

マリアビートル (角川文庫)マリアビートル (角川文庫)感想
単行本で読んでいたのにうっかり文庫も買ってしまい、せっかくなので『グラスホッパー』を読んだ後に再読。大げさではなく『グラスホッパー』後は100倍面白かった。鈴木が歩く懺悔室になっていたり、スズメバチの正体が割れたり、槿が頼まれ仕事をしたり、前作でスッキリしなかった部分もしっかり回収。それにしても王子が悪すぎる。早く誰かやっつけてくれないかと歯ぎしりしたのは私だけではあるまい。木村夫妻の活躍には胸のすく思いだったが、顛末は七尾のように聞かない方がよかったか。あと桃の言うように蝉は残念だった。蜜柑と檸檬も。
読了日:11月1日 著者:伊坂幸太郎
リビジョン (ハヤカワ文庫JA)リビジョン (ハヤカワ文庫JA)感想
時間の流れはオレンジの皮のように繋がった時空連続体だから、一点が変化すると全体が変わってしまう、と「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクが説明していたと思うけど、その内容を分かりにくくしたような話だった。過去に行って祖先を殺したら今の自分が消えるのは分かる。でも自分が消えれば祖先を殺しには行けなくなる筈だし。『リライト』との関連もちょっと無理を感じた。発想が良くても物語として面白くなければ意味がないと思う。
読了日:11月6日 著者:法条遥
know (ハヤカワ文庫JA)know (ハヤカワ文庫JA)感想
久々にハヤカワ・ミステリ・シリーズと並べても遜色ない作品に出会い興奮。電子葉を脳に埋め込みネットに直接接続できる情報化社会の未来形や、有主照・問ウ、道終・知ルなどのネーミングもよく考えられていると思った。が、次第に体言止め多用のラノベ文体になり、素月・切ルのえげつない描写で興ざめ。流石にこの人格で*はないだろう。京都御所への入り方も説明不足の感があった。ちょっと残念だったけど、最後の終わらせ方はよかった。
読了日:11月13日 著者:野崎まど
永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)感想
取って置き。満を持して読んだが予想を上回る圧倒的傑作で、それまでに読んだちょっといいなと感じていた作品達が皆色褪せてしまった。戦争を知らない子供達に、これほどまでに面白くまた分かりやすく感動的に史実としての戦争を訴えた小説がかつてあっただろうか。いや、ない。零戦の戦闘シーンや大本営の戦略ミス、軍隊での上官の横暴、幸運艦瑞鶴や大和ホテルの実態などが複数の人から語られ、それだけでも十分面白いのに最後で見事につながる巧みさに震撼した。映画も絶対見る。艦これに興じている若者は是非この小説を読んで欲しい。
読了日:11月22日 著者:百田尚樹
姉の結婚 6 (フラワーコミックスアルファ)姉の結婚 6 (フラワーコミックスアルファ)感想
冒頭の回想シーンで、イベントを企画したり書評を書いたりしている時の賢いヨリさんからは想像出来ないほどの阿呆な男性遍歴に唖然とした。最初はともかく学習するでしょう。これだけ頭のいい人が、何故ああいう寂しさを埋めるだけの不毛な付合いを繰り返してきたのか、と腑に落ちない。真木の奥さんも妊娠したみたいだし、こりゃ駄目かな感が強まった。あと真木の父親といい夢幻堂遥といい、年配の男性の顎から首にかけてのラインが変。
読了日:11月28日 著者:西炯子

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